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アポイント管理システム

日程調整システム

毎月発生する多数のアポイント調整を、1か所で管理するシステムです

日程調整システムは、取引先とのアポイントを毎月まとめて組み立てるためのシステムです。受託開発として、2026年2月に着手し、同年8月から利用が始まっています。開発期間は半年です。

このシステムは、空き時間の抽出から予定の登録までを一続きで扱います。まず、あらかじめ指定したカレンダーから空いている時間を自動で抽出します。次に、その候補日を取引先ごとに個別に案内します。取引先は届いたリンクを開き、都合の良い日程を複数選んで送信します。送られた候補は担当者のもとに集まり続け、担当者はそれを見ながら、空いている枠のどこに入れるかを決めていきます。

日程が決まると、その予定はカレンダーに自動で登録されます。連携にはカレンダー側のAPI(外部のサービスと直接データをやり取りするための接続口)を使っており、担当者が手で入力し直す必要はありません。取引先への確定連絡も、画面上の操作ひとつで送信されます。

日程を最終的に決めるのは人です。どの取引先をどの枠に入れるかという判断まで自動化はしていません。このシステムが担うのは、その判断に必要な材料、つまり「今どこが空いているか」と「どの取引先がいつを希望しているか」を、常に最新の状態で1か所に揃えておくことです。現在は他社にも提供できる状態にあります。

Summary

数百社の日程調整を、1つの画面で組み立てる

取引先との面談を毎月まとめて組む業務では、候補日を送り、返ってきた希望に合わせて予定を埋めていく作業が繰り返されます。社数が増え、担当する人が複数になると、この作業は手元の情報だけでは回らなくなります。案内を送った順番と回答が返る順番は一致せず、別の担当者がすでに押さえた枠を空いていると判断してしまうこともあります。それぞれの手元にある情報は正しいにもかかわらず、全体としては重複が生まれます。重複が見つかれば、どちらかの取引先に連絡し、別の候補日にずらしてもらうことになります。

当社が提案したのは、取引先側の操作を増やさずに回答を集め、集まった回答と空き状況を1つの画面にまとめる形です。取引先には1本のリンクが届き、開いて都合の良い日程を選ぶだけで回答は終わります。アプリを入れる必要も、IDやパスワードを作る必要もありません。送る側では、指定したカレンダーから空き時間を自動で抽出し、取引先ごとの案内として個別に送ります。

日程を決める画面では、左側に届いた回答が並び、右側に空き時間がカレンダーとして表示されます。回答をカレンダーの空き枠へドラッグ&ドロップで置くことで、日程が決まります。取引先が希望していない日付や、枠の時間に収まらない場所には置けないため、決めた後に重複が見つかることはありません。決まった予定はカレンダーに自動で登録され、取引先への確定連絡も画面上の操作ひとつで送信されます。

日程を最終的に決めるのは人です。どの取引先をどの枠に入れるかという判断は自動化していません。このシステムが担うのは、その判断に必要な材料を、常に最新の状態で1か所に揃えておくことです。空き枠を探す作業や、別の資料と突き合わせる作業はなくなり、人は判断だけを行う状態になりました。

課題

候補日は集まるのに、今どこが空いているかが分からなくなる

毎月、数百社の取引先と面談の予定を組む。この作業は、担当者が複数人で分担して進めることが多くあります。それぞれが担当する取引先に候補日を伝え、返ってきた希望に合わせて予定を埋めていきます。ところが、ある担当者が自分の手元で「この時間はまだ空いている」と判断した枠が、同じ時刻に別の担当者によってすでに押さえられている、ということが起こります。それぞれの手元にある情報は、その時点では正しいものです。にもかかわらず、全体として見ると重複が生まれます。

同じことは、担当者が1人であっても起こります。取引先に候補日を送った順番と、回答が返ってくる順番は一致しないためです。先週送った相手から今日返事が届き、昨日送った相手からは先に返事が届いている。返事が来た時点で、その相手が希望する枠がまだ空いているとは限りません。埋めていく作業が進むほど、手元にある空き枠の情報は実際の状態から離れていきます。

こうして重複が見つかると、どちらかの取引先に連絡を取り、別の候補日にずらしてもらうことになります。取引先はすでに社内で予定を押さえているかもしれず、そこから調整し直す手間は相手側にも生じます。担当者にとっては、一度終えたはずの作業をもう一度やり直すことになります。

この問題の原因は、担当者の確認不足ではありません。予定の最新の状態が1か所にまとまっていないことにあります。埋めるたびに全体を見直さなければ空きが分からない構造である以上、社数が増え、関わる人数が増えるほど、ずれは必ず生じます。既製の日程調整サービスの多くは、1件の予定を1人が決める場面を前提に作られており、数百件の予定を複数人で同時に埋めていく状況は想定されていません。

当社の提案とソリューション

取引先にアプリの登録や新しい操作を求めない形にする

このシステムを作るにあたって、前提が2つありました。1つは、調整の相手となる取引先が数百社にのぼること。もう1つは、その取引先に手間をかけずに回答してもらう必要があることです。

日程調整は、相手が答えて初めて成立する作業です。どれだけ社内の仕組みを整えても、取引先から回答が返ってこなければ予定は埋まりません。そのため当社は、取引先側の操作をできるだけ少なくすることを設計の出発点に置きました。

既製の日程調整サービスを使う場合、取引先にはそのサービスへの登録や、見慣れない画面での操作をお願いすることになります。取引先にとっては、自社の業務とは関係のない作業が1つ増えることになります。当社が提案したのは、取引先がすでに日常的に使っているLINE上で回答が完結する形です。取引先に届くのは1本のリンクで、それを開くと候補日が並んでいます。都合の良い日程を選んで送るだけで回答は終わり、アプリを入れる必要も、IDやパスワードを作る必要もありません。

規模への対応も、同じ設計の中で扱いました。取引先が数百社ある場合、案内の作成と送信を手作業で行うだけで相当な時間がかかります。そこで、指定したカレンダーから空き時間を自動で抽出し、取引先ごとの案内として個別に送る仕組みを用意しました。送る側の作業を減らすことと、答える側の手間を増やさないこと。この2つを同時に満たすことが、この案件で当社が提案した内容です。

開発プロセス

空き時間から見るか、取引先の希望から見るかで、画面の形が変わる

この案件は、当社の担当者1名が設計から実装までを担当しました。2026年2月に着手し、同年8月に利用が始まっています。開発期間は半年です。

当社には、LAF(LEGAREA AI Framework)という開発の進め方があります。LAF(LEGAREA AI Framework)は、AIを使って設計から実装までを進める当社独自の開発フレームワークです。この案件を進めていた時期、LAFはまだ整備の途中にありました。そのため、現在の当社の標準的な進め方と比べると、開発に時間を要しています。

設計で最も時間をかけたのは、日程を決める人が見る画面の作りです。選択肢は2つありました。1つは、空き時間を軸にした画面です。カレンダー上に空いている枠が並び、そこに取引先を当てはめていく形になります。全体のどこが空いているかは一目で分かりますが、個々の取引先が他にいつを希望しているかは画面に出てきません。もう1つは、取引先の希望を軸にした画面です。誰がいつを希望しているかは分かりますが、今度は全体の空き状況が見えなくなります。どちらか一方では、日程を決める人が必ずもう片方を別の場所で確認することになります。

最終的に、2つを同じ画面に並べる形にしました。画面の左側に、取引先から届いた回答が一覧で並びます。この一覧は、日付ごとの並びと取引先ごとの並びを切り替えられます。画面の右側には、空き時間がカレンダーとして表示されます。日程を決める人は、左の一覧から回答を選び、右のカレンダーの空き枠へドラッグ&ドロップで置いていきます。置いた時点でその枠は埋まり、残りの時間は空きとして残ります。置いたものを外せば、枠は元の空き状態に戻ります。

重複が起きない仕組みも、この画面の中に組み込みました。取引先が希望していない日付や、枠の時間に収まらない場所には置けません。置こうとすると、その場で理由が表示されます。一度置いた回答は一覧側で配置済みとして区別され、同じ相手を二度置くこともできません。日程を決める人の記憶や注意力に頼らず、画面の上で成立する組み合わせだけが選べる状態にしています。

プロジェクトの成果

常に最新の空き状況を見ながら、日程を決められる

日程を決める人の作業は、2つに分かれました。空き時間を抽出し、取引先へ案内を送り、返ってきた回答を集めて並べるところまでは、システムが担います。人が担うのは、集まった回答を見て、どの取引先をどの枠に入れるかを決める部分だけです。

画面に表示される空き状況は、常に最新のものです。誰かが枠を埋めれば、その時点で空き枠は消えます。埋めた予定を外せば、元の空き状態に戻ります。複数の人が同時に日程を組んでいても、それぞれの画面が示す空き状況は同じものになります。手元の情報と実際の状態がずれることはありません。

取引先から届いた回答も、同じ画面の中にあります。日付ごとにも、取引先ごとにも並べ替えられるため、「この日に入れられるのは誰か」という見方と、「この取引先はいつを希望しているか」という見方を、画面を移動せずに切り替えられます。空いている場所を探し直す作業や、別の資料と突き合わせる作業は発生しません。

一度決めた日程を取り消し、他の候補日にずらしてもらう連絡も、原因そのものがなくなりました。取引先が希望していない日付や、枠の時間に収まらない場所には置けないためです。置けない場合は、その場で理由が表示されます。組み合わせとして成立するものだけが選べる状態になっており、決めた後に重複が見つかることはありません。

数百社を毎月まとめて調整する場合でも、この流れは変わりません。取引先が増えても、案内の送信と回答の集約はシステムが行い、人は判断だけを行います。取引先の側は、届いたリンクを開いて都合の良い日程を選ぶだけで、アプリを入れる必要もIDを作る必要もありません。

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