SESってブラック?に終止符を。

こんにちは。代表の三坂です。弊社は決算まで残り3ヵ月となりました。1年があっという間で、去年の社員総会の記憶が鮮明にまだ残っています。今年は社員数も増え、大規模な会場で実施予定です。今の時期からワクワクしています。弊社の帰属意識の高さは、業界随一だと自負しています。もちろん、完璧な会社ではないし、未熟な点、至らない点がたくさんあります。ですがそこに目を向けるのではなく、全員で会社を良くしていこう、大きくしていこうと一つの方向に向かって走れているので、毎日感動させられます。SES業界は、非常に複雑で様々な業界の”歩き方”が存在します。各社、社長や経営陣が経験した成功体験に基づいてエンジニアへアドバイスしていることと思います。全てが正解です。全て正義です。私も引き続き、LEGAREAの社員にはエンジニアとしてこの業界でどう歩んでいくのか、強い信念と軸をもって伝えていこうと思います。それが彼らの人生を変えるきっかけとなるはずです。
と、、いきなり語りすぎてしました。
本題に入りましょう。

(去年の株式会社LEGAREA社員総会の様子はこちらからどうぞ↑)
現場主義で見た“本当の”SESの姿
「SESってブラックじゃない?」
この言葉を、私は何度耳にしたかわからない。
ネットを見ても、SNSを眺めても、「SES=搾取」「現場ガチャ」「スキルがつかない」など、ネガティブな情報が溢れていますよね。
この業界に長く身を置いてきた私にとって、それらの声がまったくの嘘だとも、完全な真実だとも言い切れないのは本音です。ですが、「SESって、本当にブラックなのか?」という問いに、現場を知る者として明確に答えたいと思います。
SESという働き方が抱える“本質的な問題”と、それを乗り越える“考え方”を、現場の視点から語りますので是非最後までお読みください。
1. そもそもSESとは何か?もう一度定義しよう
まず、話をする前提として「SES」という言葉の定義を再度明確にします。
SES(システムエンジニアリングサービス)とは、簡単にいえば「エンジニアを必要とする企業に、エンジニアを派遣・常駐させる契約形態」です。SESの契約は「準委任契約」であり、請負契約とは異なり「成果物の納品責任」はないが、労働力を一定時間提供する契約です。
この形態自体が悪なのか?
答えはNOです。
たとえば医者も、フリーランスのような形で病院に呼ばれて手術をすることがある。建築現場でも大工が特定の期間だけ入るのは普通でよくありふれた光景です。
SESも本質的には“プロフェッショナルの期間契約”にすぎません。
問題は、「その仕組みがどう運用されているか」にあります。
2. SESがブラックと呼ばれる“4つの要因”
SESが「ブラック」と呼ばれる原因は、次の4つに集約されます。
要因①:現場ガチャ(配属の不透明さ)
多くのSES企業では、営業が持ってくる案件に対して、エンジニアが“選べない”という事象が発生しています。
結果として、自分の希望とまったく違う業務、望まない技術領域、スキルアップにならない案件にアサインされることも、よくある話です。
要因②:単価の中抜き構造(収入の不透明さ)
クライアントが月100万円で発注しても、エンジニアの手取りが30〜40万円ということも少なくありません。
間に元請け・二次請け・三次請け…と多重構造が挟まっていると、その分中抜きされ、報酬が適正でなくなるためどんどん不満が募る構造になっていますよね。
要因③:キャリア支援の不在
スキルを伸ばしたいエンジニアに対して、「とにかく人手が足りない現場」へ送り込むだけで、育成やキャリア支援は後回しになっている企業が多いことも実情です。
「やってきた業務=キャリア」となり、本人の目指す姿とのギャップがどんどん広がっていきます。
さらに業界内の営業マンが、ITリテラシーが低いことが多く、キャリア支援がそもそもスキルとしてできない営業が多いこともリアルな事情です。
要因④:コミュニケーションの断絶
SESという働き方は、常駐先に所属している感覚になりやすく、所属会社とのコミュニケーションが希薄になりがちです。「誰も見てくれない」「何を頑張っても評価されない」という心理状態が、モチベーション低下と離職を招きます。現場でも協力会社という理由でアクセスできない情報も多々存在し、その現場のプロパーや派遣社員のみで重要なやりとりをしていたりするので、それもモチベーション低下につながる原因となると思います。
3. では、“全部のSES”がブラックなのか?
結論から言えば、「すべてのSES企業がブラックではない」です。
むしろ私は、“自分の人生をSESで変えた”仲間たちを何人も見てきました。
LEGAREAに転職し、給与を上げ、スキルを身につけ、多くの経験を積み、結婚し、家庭を持ち、人によってはフリーランスとして独立し、会社を立ち上げ、さらにはCTOになった人もいます。
逆に、大企業の正社員として入ったが、キャリアに迷走し転職を繰り返す人もいるのではないでしょうか。
何が違うのか?
それは、「自分が選んだかどうか」でしかありません。
たとえSESであっても、「自分で案件を選べる」「単価が見える」「キャリアに寄り添ってくれる」「ちゃんとコミュニケーションが取れる」――そういう環境にいれば、決して“ブラック”ではありません。
逆に、正社員だろうと、派遣だろうと、「自分が選べない環境」で働いている限り、そこは“ブラック”になってしまします。
4. 「本当にいいSES会社」の特徴
では、どんなSES企業なら「ホワイト」と言えるのか。
私がこれまで関わってきた中で、心から“良い会社だ”と思えたSES企業には、共通点があります。
特徴①:単価と給与の開示(透明性)
「この案件はいくらで取ってきて、あなたにはいくら支払う」と明示していること。
さらに、残りの差額は会社の利益としてどう活用しているか(教育費、福利厚生など)も開示されているとより良いですね。
特徴②:案件選択の自由(自己決定権)
エンジニア自身が、案件の内容・勤務地・技術領域を見て「YES/NO」を判断でき、
営業は無理やり押し込むのではなく、エンジニアの未来を見て提案してくれることも大事です。
特徴③:キャリアプラン設計支援
1年後、3年後、5年後、どんなエンジニアになりたいかを共に考えてくれ、
必要な技術、案件、資格、マネジメント経験の段階などを具体的に設計し、進捗も確認し合う。
これは本社の人間がどれだけエンジニア経験があるかにも左右される要素です。
特徴④:人として大切にされる文化
何よりも、「人として当たり前のことが通じる会社」であること。
挨拶、感謝、配慮、そして信頼。
SESで最も疲れるのは、案件よりも“人間関係”です。だからこそ、根本は「人として向き合える会社」であるべきなのでその根底が揺らいでしまう会社はおすすめしません。
5. “これからのSES”
私は現場で何十社も見てきました。炎上プロジェクトも、感動するようなチームも、山ほど体験してきました。
その中で確信しているのは、SESという形態自体が悪なのではなく、“中身”が問われているということに尽きるとおもいます。
SESは、本来「技術で誰かの役に立つ」ための働き方です。
それを、使い捨てのように扱う企業もある一方で、「技術者の人生を本気で支える」SES企業も、確かに存在しますし、弊社株式会社LEGAREAもその一社です。
重要なのは、自分のキャリアを“誰と共に歩むか”。
スキルを伸ばし、収入を上げ、選べる立場になりたいのなら、「SES=ブラック」とレッテルを貼って終わるのではなく、自分の目で会社を見て、対話して、選ぶことが重要です。
最後に:SESで人生は変えられる
私自身も、SESからエンジニアキャリアを始めた一人です。
正直苦しい時期もありました。スキルの不安、単価の不満、希望しない現場、何度もありました。SESエンジニアの悩みはとっても理解できているつもりです。
そんな中で私はSESを通して、多くの出会いと成長を手に入れました。
今では、自分の言葉でキャリアを語り、社員たちにアドバイスできる立場になりました。
「SESはブラックか?」と聞かれたら、私は、
「ブラックにするかどうかは、自分次第だ」と答えます
現場での行動、選択、そして人との関わり
それが、SESを“人生のチャンス”に変える一番の鍵となります。
近年、良いSES企業はとても増えています。当然LEGAREAも自信ありますが、他の会社でも素敵な会社がたくさん存在しています。ぜひ調べて、うわべの情報に左右されず中身を見て判断できる大人になりましょうね。
ではまた次回!


