「技術選定」ってどうやって決まってるの?その裏側

こんにちは、代表の三坂です。
すっかりもう半袖です(嘘ですちょっと寒いです)。梅雨が明ければ本格的に夏の始まりですね。
去年の夏はサーフィンとサーフィン、あとサーフィンをしました。ここからがっつり焼けていきますので、その焼き加減を僕のyoutubeで是非とも楽しんでください。youtubeも最近頑張ってるので是非チャンネル登録お願いします。

さて本日は、「技術選定」ってどうやって決まっているの?その裏側について簡単に解説したいと思います。
プロジェクトが始まるとき、よくこんなことを聞きませんか?「なんでReactなの?Vueでも良くない?」 「Terraformってよく聞くけど、CloudFormationじゃだめなの?」こんな疑問を持ったことがある人は多いと思います。 でも実際、そういう“技術の選び方”って、どうやって決まってるんでしょうか?
今回は、「技術選定(ぎじゅつせんてい)」がどうやって行われるのか、実際の現場でどう決まっていくのか、そのリアルも交えて解説していきます。
技術選定ってなに?
まず、言葉の意味からいきましょう。
「技術選定(ぎじゅつせんてい)」とは、
「今回このシステムを作るとき、どの言語・どのツール・どのサービスを使うか?」を決めること です。
たとえば、
- プログラミング言語は何を使う?(Java?Python?Swift?)
- フレームワークはどれにする?(React?Vue?Angular?)
- インフラは?(AWS?Azure?オンプレ?)
こういうのを、最初の段階でちゃんと決めておかないと、あとで大変なことになります。
たとえば、あなたが“秘密基地”を作るとします。
- 材料は木材?ブロック?段ボール?
- 道具はノコギリ?釘?テープ?
- 作る場所は庭?木の上?家の中?
これを考えるのが、まさに「選定」です。
もしも、段ボールで屋根を作ったら、雨でぬれてすぐ壊れます。 木の上に作るのに重たいブロックを選んだら、危ないし持ち上がらない。
だから最初に、「何を作りたいか」「どんな環境か」「どうやって作るか」を考えて、 その目的にあった道具や材料を選ぶ必要がある。
これが、エンジニアの世界では「技術選定」なんです。
技術選定でよく考えられていること
実際のプロジェクトで技術を決めるときには、次のようなことを考えます。
1. チームが使い慣れているか?
「誰も知らない言語」で作ったら、開発が進まないし、あとで困る人が増えます。
2. スピードとコストに合っているか?
新しくて高性能な技術でも、開発に時間がかかりすぎたら意味がありません。
3. 保守(直したり育てたり)がしやすいか?
10年後も動かす必要があるなら、ちゃんと今後も使われる技術であることが大事です。
4. 他のシステムとつながるか?
今あるサービスと連携する場合、相性のいい技術を選ぶ必要があります。
5. セキュリティやルールに合ってるか?
銀行のようなシステムでは、セキュリティ基準が高く、選べる技術も限られます。
技術選定の“リアルな会議”はどうなってる?
実際の現場では、こんなふうに決まっていくことが多いです。
- プロジェクトの目的を確認(どんな人が、何のために使うか)
- 要件を整理(セキュリティ・スピード・予算など)
- 候補技術をピックアップ(3〜5パターンくらい)
- メンバーで議論して、比較表を作る
- 「最もバランスが取れてる案」を採用
必ずしも“最新”や“高性能”なものが選ばれるとは限りません。 「そのチームでちゃんと動かせるか?」が最重要ポイントです。
実際に現場であったエピソード
ケース①:JavaからPythonに変えようとしたら炎上しかけた
- 現場のメンバーにPython経験者がほぼいなかった
- 調べながら進めるので時間が倍以上かかった
- 結局、納期遅延 → 再度Javaに戻してやり直し
→ 経験者がいない新技術は、「習熟コスト」が想像以上に重い。
ケース②:ReactとVueで意見が真っ二つに割れた
- チームの半分がReact派、半分がVue派
- 選定の決め手は「メンテナンスを誰が見るか」だった
- 保守担当がVueを得意だったので、Vueに決定
→ 好き嫌いではなく、「誰が責任を持てるか」で決まることも多い。
技術選定でありがちな落とし穴
- 「なんか流行ってるから」で選ぶと、現場でつまずく
- 「とりあえずあれでいいよね?」が後で爆発する
- 設計段階で細かい検討がされてないと、後戻りコストが高い
だからこそ、技術選定は“始まる前の設計図づくり”と同じくらい大事 なんです。
「選ぶ力」は、みんなが持つべき視点
「技術を選ぶのはリーダーの仕事でしょ」と思うかもしれません。 でも実際は、
- 開発者としての使いやすさ
- テストしやすいか
- 保守のしやすさ
- チームで共有しやすいか
など、現場の全員の意見が選定に影響を与えることも多いです。
だからこそ、まだ技術選定に直接関わっていなくても、
「自分だったらどう選ぶか?」 を考えるクセをつけておくと、将来必ず武器になります。
IaC、フレームワーク、データベース、クラウドサービス… 全部“選ぶ”ことでプロジェクトは始まります
次に何か技術を学ぶとき、 「なぜこれが選ばれてるのか?」を考えながら触れてみてください。
ではまた次回!